経営者にとっての現金の大切さ

経営者の方々からよく聞かれることは、「利益は計上しているが、現金がない」「現金がないのに、うちは本当に儲かっているの?」と、いうお話を良く聞きます。

弊所においても、まずは、貸借対照表及び損益計算書の数値より経営分析を行い、これまでの問題点及び今後の対策についてお話をいたします。そうすると必ずと言っていいぐらい「利益がでているんだ。お金は残っていないのに?」と言われます。儲かった実感が数字だけではなかなかわかりにくいのだと思います。その後、当然のごとく、キャッシュ・フローについてなぜ現金が増えないのか、説明をさせていただいています。

損益計算書においての利益は、「期間利益=期間収益-期間費用」として算出されます。
キャッシュ・フロー計算書においては、ある期間における「現金等の増加額=現金等収入金額-現金等支出額」で算出されます。
同じように見えるかもしれませんが。この違いが大きな違いがあります。

違いが分かりやすいものを考えてみますと、借入金の元本の返済は、期間費用にはなりませんが、現金等支出額になりますので、利益が出ているのに、現金がないという状態になります。
また、減価償却費は、期間費用にはなりますが、現金等支出額にはなりません(現金の支出がないから)。期間費用にはなりますが、現金等支出額には含まれません。よって、減価償却費分の現金が手許に残る状態になります。

主なものだけ違いを考えてみましたが、必ずしも「期間利益額と同期間の現金等の増加額は一致しません」
ただし、将来の設備等の更新のため、企業規模拡大のため等手元の現金が重要なことは間違いありません。

「利益が出るけど現金等がない」とお考えの方は、今一度、現在のキャッシュ・フローの状況(なぜこうなっているのか?)を確認しキャッシュ・フローの対策を練ることをお薦めします。